人込みが流れていくなかで哲が立っている。 「……哲…どうして…」 「先生に聞いたんだ。……黙って行くなんて、それはないんじゃないか翼」 哲が俺の方へゆっくり歩いてくる。 「…ご…ごめん」 「そっけないよな。出会った頃も……最後も」 「でも俺は!哲といたときは本当に楽しかったんだ!楽しくて、壊したくなかったんだ………」 だけど、それじゃあ 進めないって原田さんと出会って思えたんだ。 好きだからもう気持ちを隠したくないかったんだ。