神様が泣いたあと



ヒーローでいなきゃいけない。

ヒーローでいなければ誰も俺を必要としてくれない。

だから葵に傍にいてほしかった。


葵が俺を必要としてくれていれば、俺の生きる理由はどこにも消えたりしないから

俺は生きることができた。


図書室でふたりが抱き合っていたのをみたとき、俺の入る隙なんて見えなくて

居場所はもうどこにもないと思った。


翼に奪われた気がした。