神様が泣いたあと



「ん……」

哲の眼がゆっくり開いた。

「あ、ごめん。起こした?」

「ハハッ。翼の手、すげー冷たいなぁ」


そう言って柔らかく笑いながら俺の手を握る哲に



俺の心臓はもう

───決壊寸前。