ある日いつものように図書室に行ったら先客がいて。 なんとその先客は大上くんだったんだ。 参考書とにらめっこしてるその顔を数秒見つめたままドアの前で固まっちゃったもん。 ちゃんと勉強してるようだし、 話しかけても来ない。 真面目な彼を初めて見た気がした。 「じゃあ俺も帰ろー」 大上くんのひとりごとにはなにも反応せず黙って帰り支度をする。 静かすぎる廊下に 重たいドアが閉まる音が響く。 大上くんが歩き出すのを見てからわたしもゆっくりと階段を下りる。 「……遅い。おまえは亀か」