離してよ。何度も言おうとはしてるけどなかなか言えない。 ふっと力が弱まった腕。 離れるなら、今だ。 「おい」 なんで。 なんで顔をあげてしまったんだろう。 今自分の身になにが起こってるのかよくわかっていない。 視界いっぱいに映るのは大上くんの顔。 でも近すぎてはっきりと見えない。 いや……真っ暗に近い。 唇に触れてる柔らかいものはなに? 「隙ありすぎ」 ふっと明るくなった視界。 大上くんの声。