おもしろい話なんてないよー。
んー…………あぁ!
あのことを話そうかな。
「あのねー、水瀬くん……好きな人がいるらしいの。大上くん情報」
紙コップ一杯のココアを飲み干すとぎゅっと潰した。
莉乃ちゃんと愛華ちゃんはモグモグとしながらわたしを見つめている。
「好きな人!?てか、日向子って大上と仲よかったん?」
「いや、全然」
仲良くなんてなりたくもない。
無理無理。仲良くなれるわけがない。
「そっかぁー、好きな人いたんだねぇ」
「うん。そうみたい」
「好きな人いても関係ないよ!日向子!アタック開始だよ!」



