てかさ、 勉強するんじゃなかったの? なんで雑談になっちゃってるわけ。 本気で帰りたいんですけど。 「大上くん、もっと受験生の自覚持ちなよ。いつまでも遊んでると後悔するよ」 もう荷物は詰め込んである机の横にかけられた鞄を取って肩に掛ける。 必死になって勉強しなきゃ。 遊んでる暇なんてないんだ。 ばいばいの一言もなしにわたしは教室を出ようとした。 こんな男に好かれようなんて思ってない。 嫌われたっていい。 わたしも嫌いだから。