……――――カチカチ 真っ暗な部屋の中、小さく聞こえるこの音が耳につく。 ぎゅっと握った手は汗ばんでいて背中にも汗をかき始めた。 ぐっすり眠っていたはずなのに突然目が覚めてしまい目は瞑っているのになかなか寝つけないでいたのだ。 ……この音のせいで。 起きて音の正体を確認するなんてそんな勇気わたしは持ち合わせていない。 恐怖だけがわたしの中を占めていた。 「大上くん……」 震える声で隣にいるはずの彼に声をかけた。 お願いだから返事して。 大上くん、大上くん……っ!