【完】うしろの席のオオカミさん



「大上先輩っ!ボタンくださーいっ」


「郁磨ぁ~ボタンちょーだい!」



少し離れたところにいるひときわ目立つ集団。


頭一個分出てる男の姿を発見。
周りにいる女の子が小さいからなのか、とても背が高く見える。




……いいなぁ。
わたしもボタンほしいなー…




「なに見てんの。あんたも早く行きなさいよ」



隣にいる莉乃ちゃんに肘でつかれてわたしは顔をひきつらせた。



二人はわたしが今日、大上くんに告白することを知っている。


行きたいけど。

行きたいけどさ?



わたしの性格知ってるよね?



あそこに飛び込めっていうの!?