料理が運ばれてきて大上くんは急いで食べ始めた。 わたしはというと、梨菜さんやお姉ちゃん達とお喋りしながらのんびりと食べている。 急にできた用事って……なんだろう。 「じゃあ学校でな」 きれいになったお皿と大上くんを交互に見る。 食べるの早すぎでしょ! ちゃんと噛んだ!? 「うん。また……」 ……って、もう大上くん行っちゃったし。 どんだけ急いでるのよ。 「郁磨くんってモテるよね?彼女いんの?」 クルクルとフォークにパスタを巻きつけながらお姉ちゃんはチラリとわたしに視線を向けた。