適当に決めたのに大上くんも同じのにしちゃったよ。
食べたいものがなかったのかな?
「決まったー?」
コクッと頷くとお姉ちゃんが呼び出しベルを鳴らした。
大上くんがわたしの分も注文してくれる。
といっても、同じものを二つだから一緒に言っちゃった方が早いからね。
「……あ、俺ちょっと電話出てくる」
携帯片手に外へと行ってしまった大上くん。
その背中を少し見てから目の前にいるお姉ちゃんたちに視線を戻す。
……な、なんですか。お姉さん方。
「可愛いわねぇ日向子ちゃん。そんな寂しそうな顔されたらキュンって来るんだけどー!」
「あんた、郁磨くんのことやっぱ好きなんじゃん」



