梨菜さんはわたしから離れるとお姉ちゃんと話し出した。 耳当てを拾おうとしゃがもうとしたその瞬間誰かがわたしより先に耳当てに手を伸ばした。 「はい」 「わ、ありがとうござ……」 最後まで言えずに途中で言葉が止まる。 え、え、えーっ!? 「どーも。久しぶり」 大上くんに会うとは思いもしなかった。 なんでここにいるんだろ。 梨菜さんの付き添い? いつまでも耳当てを受け取らないわたしに痺れを切らせたのか、つけてくれた。 「あ、ありがと……」