──ピンポーン



チャイムが鳴って少ししてからお姉ちゃんのスリッパの音が玄関の方へと向かう。


わたしも自分の部屋から出て下へと向かった。



香水のにおいがほのかにする。
梨菜さんのものかな?



「あ、妹の日向子だよ」



リビングに入るとソファに座っていた梨菜さんとまず目があった。


お姉ちゃんがわたしのことを紹介してくれてわたしはニコッと笑いながら小さく頭を下げる。




「郁磨がいつもお世話になってます。よろしくね、日向子ちゃん」




笑うと両頬にできるえくぼ、細くなる目にドキッと胸が鳴る。



か、可愛い……!
梨菜さん、可愛すぎるんだけど!


さすが姉弟。

端整な顔立ちをしてらっしゃる。