唇を噛んで睨むように大上くんを見た。 他の女の子ともキスをしたりしてるんでしょ? わたしもそのうちの一人? なに、その都合のいい女みたいな。 ふざけないでよ。 そんな適当なつきあいにわたしを巻き込まないで。 ガチャッとドアが開く音がして一瞬にして熱かった身体に寒さが戻ってくる。 だ、誰だろ…… 先生かな?生徒かな? 「……んっ!?」 「るさい。静かに」 口を押さえられジタバタするわたしに冷ややかな視線を送ってくる大上くん。 離してよー! 目で訴えてみても…… 「…………」 無視。