「おかわり取りに行くところ?俺も。一緒に行こっ」

「うん…」

佐野くんの手にも、2つのグラスが握られていた。

これはあの子のぶん…だよね。
考えると、胸がぎゅっとなった。


ジュースをグラスに注ぎ終わると、来た道を2人で戻る。

「じゃあ、またね」

そう言って笑い、佐野くんは部屋へと戻って行った。


…。
まだ、ドキドキしてる…。
たった数分の出来事。
だけど、とても長く感じた。

私も早く戻らなきゃ…。
なんだろう…なんか、ふわふわする。
さっき佐野くんと話した緊張がまだ体に残ってるからかな…。