「高野さんも夜遊んだりするんだ」

『意外』という表情で、私を見る佐野くん。


「今日はたまたま…」

「へー。私服、初めて見た。可愛いね」

っ…ぽっと頬が熱くなる。


…佐野くんの言葉を真に受けてはいけない。
わかっているはずなのに、心は正直で…胸の高鳴りを止めることはできない。



そして、佐野くんは私の手元のグラスに目を向けるとこう言った。

「…彼氏と来てるの?」

「ちがっ…!友達と…千晶ちゃんと。彼氏なんて、いないし…」

ビックリした…。
いきなり彼氏とか、言うから。