数分後…

「私ちょっとドリンクのおかわり取ってくるね」

「あっ、待って未来!私のもついでにお願い!」

「しょうがないなあー」

「サンキュー♪」


部屋を出ると、また大きな溜め息。
こんなことして何になるんだろう…。
佐野くんのこと知りたいけど…知りたくない。
そんな矛盾が頭の中をぐるぐるしていた。


…俯き加減で歩いていると、

「高野さん…?」

…っ!

その声に、私は瞬間的に顔を上げた。


突然のことに思わず固まってしまう。



目の前には、佐野くんが立っていた。



「やっぱり高野さんだ」

軽い笑みを浮かべ、私の目を見る佐野くん。

私は咄嗟に目をそらした。

なんとなく、気まずくて…。