「…笹本くん、ありがとう。でも、そんなことないよ。運動はあまり得意じゃないし」

「そう?でも凄いなぁって思うけど。こんな子が彼女だったら最高って俺は思うけどね…………!な、なーんて!」

…っ。
笹本くんの言葉に一気に顔が熱くなる。


「はいはい、笹本口説いてないで勉強しようねー」

「なっ!そんなんじゃねーし!」

「ちょっと声大きいよ!」

「やべっ…!」

「笹本くんどんま~い」

そんな三人のやり取りに、思わず笑顔になった。


笹本くんの言葉…素直に嬉しい。

ちょっと恥ずかしかったし、ビックリしたけど…いつも否定的な私だから、少しは自分を認めてあげなきゃっ…て。


佐野くんのことを思い出して一瞬暗くなりかけた心が、笹本くんのおかげで明るくなった。





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