崖下に積もった雪の中に腰まで埋もれて和成は辺りを見回す。 左斜め後ろに同じく埋もれた紗也の姿を見つけた。 「紗也様。ご無事ですか?」 和成の声に紗也が返事をする。 意識がはっきりしている事に安堵して、和成は雪の中から這い出した。 紗也の救出に向かおうとした時、頭上から里志の声が降ってきた。 「和成ーっ! 無事かーっ?!」 和成は上を向いて叫ぶ。 「私も紗也様も無事です! 塔矢殿に知らせて砦に向かって下さい!」 「わかった!」 里志の声が途絶えると、和成は紗也を雪の中から掘り出した。