月下の誓約



 和成は腕を組んで意地悪な笑みを浮かべる。


「私を敵に回したのはあなたじゃないですか。今の攻撃であなたは兵の三分の二を失いましたよ。降伏なさいますか?」


 紗也は益々むくれると、意地になって叫んだ。


「絶対、イヤ!」
「不利な時には退く事も肝要ですよ」


 そう言って笑いながら、和成は雪山の後ろに帰って行った。

 戻ってきた和成に先輩隊員たちが呆れたように言う。


「おまえ、紗也様に降伏させて勝ちを取るつもりだっただろう」
「大人げないなぁ」
「紗也様に花を持たせてやれよ」
「ってか、たかが雪合戦でマジになるなよ」