月下の誓約



 ためらうなと言う和成の言葉に従い、全員がやけくそで紗也に向かって一斉に雪玉を投げつける。

 和成の号令を聞いた茂典隊は焦って反撃も忘れ、雪山の後ろから飛び出すと、なだれ込むようにして紗也の前に壁を作った。

 塔矢隊の投げた雪玉がその壁に次々と当たって砕け、茂典隊の面々を雪まみれにする。

 一斉攻撃が止んだ後、呆然と立ち尽くす紗也の前には、雪まみれで同じく呆然としている茂典隊の隊員が立ち尽くし、その光景を塔矢隊の隊員も呆然と見つめていた。


「停戦!」


 和成が叫んで雪山の後ろから姿を現す。

 紗也は頬をふくらませて、和成を睨んだ。


「ずるい! そっちだけ軍師がいるなんて!」