顔を上げた和成を、紗也が上目遣いに見上げて問いかける。 「私のこと、嫌いになった?」 和成は少しの間紗也を見つめ返した後、顔を背けてつぶやいた。 「嫌いになれるのなら、とっくになってますよ」 背けた視線の先で塔矢がクスクス笑っている。 再び紗也に視線を戻すと、紗也は首をすくめて、はにかんだような笑顔を見せた。 「笑い事じゃありません。少しは反省なさって下さい」 二人に笑われて居心地が悪くなってきたので和成は執務室を後にした。