「全……員……ですか?」 「俺のも入ってるぞ」 少し微笑んだ後、塔矢は思い出したように書類を二、三枚めくると、その一枚を和成の前に突き出した。 「おまえの友人だろう」 そこには紙の真ん中に右近の名前だけがでかでかと書かれていた。 「紙丸一枚使いやがって。ふざけんなって言っとけ」 渋い顔をする塔矢に、和成は少し声を出して笑った。 「もしかしてあの夜、塔矢殿が前線にとんぼ返りしたのは署名を集めるためだったのですか?」 「あぁ。おまえを殴った後、司令所に行ったら隊長に泣きつかれてな」