ため息が聞こえてきたかと思ったら名簿が奪われた。 そしてそれに一通り目を通したあと。 「僕が言う順番で名前書いていって」 「あ、うん……」 水沢くんにそう言われて私はシャーペンを走らせた。 「はい、終わり。それ提出してきて」 書き終わってから見てみると名前の順とかではなく、ちゃんと考えられた順番だった。 すごい……一瞬目を通しただけなのに。 「て、提出してくるね!ありがとう水沢くん!」 水沢くんにお礼を言って教室を後にする。