「あんまりかわいい顔してると、襲うよ？」
その言葉と同時に、軽く口づけされた。
「……っ水沢くんのイジワル」
「今さら？それに言ったじゃん、僕がイジワルするのはキミだけって」
クスッと笑ったあとに、口づけを再開された。
「ん、ん……」
もうホラー映画のことなんて気にならなくなってきた……っ。
頭がもうろうとして、なにも考えられなくなる。
頭の中は、水沢くんのことでいっぱいだ。
イジワルだけど、水沢くんのことが……大好き。
“好き”って気持ちを改めて実感して、私の心は温かくなっていた。
――そして、甘いキスが終わると、水沢くんは得意げにニヤリと笑ってこう言った。
「これからたっぷりイジワルしてあげる」
【おわり】
