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・・・カチャ


ドアを開ければ浴場の明かりは消えて、隣の部屋に明かりが灯っていた。

部屋に足を踏み入れれば、バスローブ姿でソファーで横になっているフローラ。


---やはり待たせ過ぎたか・・・


近付いて行くと猫のように丸くなって、すやすやと寝息を立てていた。

その姿に自然と笑みがこぼれる。


目の前にしゃがみ込んで、顔に掛かっていた髪を後ろへ流すと現れるあどけない寝顔。

このまま寝かせてやりたいが、此処では風邪をひきそうだから抱き上げてベッドへ運ぶ。


天蓋付きのベッドへ下ろそうとするときゅっと服を握り締めた華奢な手は、以外にも力があって離れない。

諦めた俺は、フローラを抱いたままベッドに横になった。

いくら女嫌いでも、好きな女が腕の中にいるのに手が出せないのは流石にキツイ。


「毎日、これじゃあ・・拷問だな」


ボソッとこぼれた呟きは闇の中に消えていった・・・



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明け方、腕の中でモゾモゾと動く気配に目を覚ました。


薄らと重い瞼を持ち上げれば目の前にありえない光景が飛び込んでくる。


「はっ!?えっ!?」