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「・・・っ、フローラ!!!」「姫さんっっ!!!」



ヴイーヴルの背中から飛び降りた瞬間に私の名前を叫ぶ2人の声を聞いたけれど今はそれどころではなくて。

≪神の森≫は強大な力を蓄えている森。聖域は結界が張ってあって無事だけれど、それでも周辺の植物達はその生命力を黒い霧に吸い取られてしまっていた。このままでは聖域の結界が脆くなってしまう。
自然の力に任せていたら間に合わない・・・



<風の精霊よ 我を導け>


・・・ビュルルル-----------



詠唱を唱えれば 私の周りを強力な風が包み込みゆっくりと降りて行く




ふわりと大地に足を着き周りを見渡せば・・・
周辺一帯は植物の屍と化していた。


「酷い」


私が降り立った所の近くには黒く焦げた部分。
近付いて覗いてみれば・・・石?

真っ赤な石が目に入って手に取ろうとした。が・・・



「フローラっ!」



ロックの声にハッとして振り返れば返事をする前に抱きしめられていた。


「おぉーぃっ!俺を置いて行くんじゃないよっ!!!」


その後ろから息を切らしたヴァイス様が走って来た