「ところで真優ちゃんってぇー、翔太とどこまでいったの?」

「へ?」

「まさかキス止まり?」

「え、えと、はい……」

「ふーん……。じゃあ、大変だね」

「え?」

麗華ちゃんは、グッと顔を近づけて、あたしの耳元で悪戯っぽく囁いた。



「翔太って、案外激しいから」




麗華ちゃんの言葉に、カァァァァッと顔が熱くなる。

「なっ」

「ふふ。今日の放課後も翔太のところに行くんでしょ? 婚約は解消って言っといて!」


そう言って屋上を出て行った麗華ちゃんの笑顔は、すごう綺麗で。

きっと見た人が、恋に落ちちゃうんじゃないかってぐらいに。