魔法のお菓子



本棚に背中がつき、鹿野くんは私の顔の横に手をつけた



「あのっ…」



鹿野くん一体どうしたんだろう?!



この体制なかなか恥ずかしいよっ



しかもガン見されてる!!



恥ずかしすぎるっ…



「…君を今離したらお菓子を作るよね」



「うん…」



もちろん、鹿野くんの為にだけど



「そのお菓子を好きなやつにあげるんだろ?」



「ッ!?」



そんなこと口が裂けても言えない!!



そんな私を見て鹿野くんは眉間に皺をよせた



「…なら俺は君を離すわけにはいかない」