だけど、
「別にいいよ。今まで何も飼ってこなかったもんね。
うみって、動物に興味ないのかと思ってた」
―…そうかもしれない。あまり、犬とか猫とか、飼いたいと思わなかった。
ずっと水泳をするのが楽しかったから、それでよかった。
お母さんの返事にそうだね、と軽く返して、
「ありがと。散歩は私が行くから、心配しないで」
と、お礼をいう。
もの分かりのよい母で助かった。
無下に反対されるとは思っていなかったけど、やっぱり少しドキドキした。
そして明日は先輩のところに行って、子犬の様子と必要なものを聞いてこよう。
そう考えていると、急にワクワクしてきた。
―――なんだかとても楽しみだ……

![こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.761/img/book/genre1.png)