部屋に戻ってから、連絡先を聞かなかった事を後悔した。

でも、クラスと名前がわかってるから、明日会いに行こう。

そう思いながら眠りについた。



次の日、連絡先を聞こうと1年の教室に向かっていると、ちょうど中原も俺を探していたらしく。

ちび達の様子を教えてやると、凄く嬉しそうに笑っている。

その笑顔に笑窪ができているのを見つけて、何だか可愛くて。

俺もつられて笑ってしまった。

聞けば、犬を飼えることになったと言う。

犬を飼うのに必要なものを聞いてくる位だから、すごく楽しみにしてくれているんだと思う。

けれど、まだ産まれたばかりのちびだし、どうなるか分からない。

昔の経験が思い出されて、ついお節介を口にしていた。



その直後、中原がそっと呟いた「ありがとう」と言う言葉に、思わず胸が詰まってしまったのは、ここだけのヒミツ。

その後も少し中庭で話をしてから、連絡先を交換した。