【完】結婚させられました!?





口元に微かに浮かぶ微笑が。

私を見つめるその眼差しが。



甘くて、直視出来ないなんて。ああ、も
う。



なんで皆、私を掻き乱す?



ここまでされて、気付かない訳がない。
音夜君も、大倉もきっと、私が好きなん
だ。



自惚れとか、自意識過剰とか、そんなん
じゃなく、本当に。



ずっと見過ごして居たい。だけど彼らは
、それを許してはくれない。



大倉なんて、いつ私のこと、好きになっ
たの?いつも憎まれ口、叩いてたくせに




一度目のキスは流せたけど、二度目のキ
スはもう、無視出来ない。



嫌でも、意識してしまうのに。



幼なじみじゃ駄目なの?

喧嘩友達じゃ駄目なの?



「もう、ほんとに……なんで」



か細い私の声が、冬の空気に消えていく