心優は爆弾発言を投下してくる、いつも
、無意識に。
俺が嫉妬するような爆弾を。
バレンタインだし、仕方ないとは思う。
思う、けど。
俺が心優を好きだって事、ホントにわか
ってんのかよ、ってたまに思う。
「あ、音夜君にも……」
ぐるぐると答えのわからない問いかけを
続けていると、不意に心優に呼ばれて。
振り向くと、寒さのせいか、恥じらって
いるのか、ほんのりと頬を染めた心優が
立っていた。
心優には珍しく、もじもじといじらしい
動きをしてる。
……そこも、可愛いけど。
「どうした?トイレか」
そうじゃないとはわかってたけど、軽い
イタズラ心でそう言うと、案の定、心優
は絶句したように目を見開いた。
「ちょっと!デリカシーないこと言わな
いでよ!てか、違うし!」
「ごめんごめん。怒んなって」


