向こうから、心底疲れたような顔で、と
いうかちょっぴり不機嫌さを滲ませて、
音夜君が走ってきて。
そんな音夜君に、翼君は能天気そうに片
手をあげた。
「おーう。お疲れー」
「お疲れー、じゃねーよっ!俺がどんな
に苦労したか……」
そう言う音夜君は本当にげんなりとして
いて、ちょっと可哀想な感じもした。
「翼君、裕太君、私に付き合っててくれ
てありがとね。もう大丈夫だよ」
音夜君も来たんだし、二人ともいつまで
もここに居るわけにもいかないだろうし
、と思いそう言うと。
「……ちょっと待て、心優」
ふと、音夜君からそんな低い声が聞こえ
てきて。
え、と振り向けば、音夜君が訝しむよう
に私を見ていた。
「今、なんつった?」
「っえ……?」


