その日の夜。
私は親に頼まれて駅前のドラッグストアまで買い物に行くことになった。
まだ少し肌寒い。
五月だもんなー‥
駅が近くなってきてゲームセンターの前を通ったとき。
詩月くん‥!?
ゲームセンターの入り口に詩月くんがたっている。
周りには同い年くらいの女の子と男の子が5.6人。
会話がきこえてくる。
「ゲーセンつきあうだけって言ったじゃん‥」
詩月くんの声だ。
「そんなこと言うなよー!いいじゃん、皆で飲もうよー!」
男の子が言う。
「いや、ほんと俺帰るから‥」
帰ろうとする詩月くんに女の子が抱きつく。
「えー、詩月帰っちゃうのー?じゃあ私だけでもおうち泊めてよー。ね?2人でまた‥」
「ごめん、ほんと‥」
「いいじゃん!どうせ詩月には私だって遊びなんでしょー?」
男の子たちも、女の子もなかなか諦めない。
「今日わたしね、いいもの持ってるんだー!‥じゃん!これ何かわかるー?」
私は遠目からみたけどなんとなくわかる。
多分‥麻薬とかだそんな感じのやつだ。
私は考える時間もなく飛び出していた。