それから数週間、詩月くんは学校にきた。
もうなんかふっきれたように。

相変わらずそんなに笑わないし、いつもかったるそうだけど、それでも学校にきた。
私はなんかもう詩月くんが隣にいるだけで幸せで。


そして今朝も。

私は五分だけ早めに家をでで、彼の家に向かう。
彼は家の前で音楽をききながら待ってる。
「詩月くんおはよー。」
「おはよ。」

「ふふ。」
「なに?」
「なんでもないのー!行こ?」

毎朝詩月くんと一緒に学校に行けるだけでなんかもう顔がにやける‥

「あー、詩月くん?あのさ、今日から何かわかってる?」
「‥??」

やはり‥
こういうとこは変わんないのね。

「今日から!テスト一週間前だよ!勉強しないと。」
「あー俺いいや‥」
「ダメだよ!するの!そんで一緒に高校三年生になるんでしょ。」
「はい‥」