「詩月くん。もう少し寝てて。」
「‥うん‥」

そういうと彼はすぐに寝息をたてはじめた。

私は彼の周りの空き缶を片付け始める。

こんなにたくさん‥
1人で飲む量じゃない。
友達と?

でもいったい誰と?

また私の知らない彼が顔をだす。

空き缶を片付けて、それからとりあえず洗い物を片付ける。


お皿洗いをしながら考える。

詩月くんの家族はどうしていつも家にいないんだろう‥
いつも1人なのかな?
そう思ったら少し彼が気の毒になる。

私の頭はもう彼のことでいっぱいだった。