その一時間後。 私は一軒の家の前にいた。 自宅ではない。 インターホンの前にたち、さっきの先生の言葉を思いだす。 「お前の隣の席の中野詩月、わかるか?」 「名前だけは‥一度も学校きてないし。」 「そうなんだよ。もう四月も終わるっていうのに‥あいつ、三学期からずっと学校きてないんだよ。だから、お前、連れてこい。」 「はぁっ!?」