綾はバッグを持って早足で

教室を出て行ってしまった



その時

カタンと床に落ちる綾のペン




俺はそれを拾い上げた



「なんであんな顔すんだよ…!」





俺は

この気持ちにもう気づいていた



でも

気づいてはいけないと思った






だって俺達は

先生と生徒なんだから―――……