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その夜、俺は銀を削りながら

ボーッと頭の中で考えていた



「彼氏か……」



どんな奴なんだよ

俺より弱かったらムカつく



「そっか、俺、桜ちゃん好きなのか」




あの可愛い声も笑顔も

全部全部俺が独り占めしてえ!



「あーあ、叶わねえよなあ」



俺はある程度輪になった所で

機械の電源を切った