子猫の秘密。(仮)


「一週間も俺に仕事を任せておいて、今日持ってくるはずの大切な書類を忘れた!?」

…今怒鳴っているこの男は俺の司書であり幼なじみである、

長峰湊(ナガミネソウ)

である。
まぁ、これが“ヤバい”といったことだ。
休み過ぎるといつもこうだ。

「今日は会議があるのに忘れたとかふざけんなよ!」

こうやって怒鳴ってくるのはこいつくらいだ。

つか書類どうすっかなぁー…

「まったく…良夜、俺の話を聞いてるのか?聞いてる用には全くみえないんだが?」

「きいてない。」

湊は若干呆れた口調でそういうのに俺は即答した。

はぁーっと盛大なため息をついて言葉を続ける。

「まぁ、良夜のことだから内容は大体覚えてるんだろ?」

「…一応な…」

そう、大体はいつものように覚えているんだがしかし…

今回使うプログラムが入ってるUSBもあの書類と一緒に封筒にはいっているんだ…

やばいな…

「あとどのくらいで会議は始まるんだ?」

「あと15分くらいです。」

あー今から家に行くのも間に合わない…

瑠撫に頼むのもちょっとなぁー
てか瑠撫のかわいさを他の人にみせたくない。

っとまぁそれはおいといて、

「…PCかしてくれ。」

湊に頼み、PCを持ってきてもらいプログラムに入れたものを覚えてる限り打ち込む。

…無理だ思い出せねぇー…

…どーすっかなぁー…

「社長お時間です。」

湊が仕事モードに入り時間を知らせる。

「チッ…わかった。」

舌打ちをして椅子から立ち上がり、会議室に向かう。

その途中───

「だからアポをとってないのなら会わせることができないといっているだろ!?」

そんな怒鳴り声が聞こえた。

なんの騒ぎだ?

その場所に近づきなんの騒ぎかを聞く。

「え!あっしゃしゃ社長!!
な、何か喋らないしょっ少女が社長にああ会いに来てるらしいです。」

どんだけ俺にビビってんだよ(笑)
どもり過ぎだろ?(笑)

喋らない少女…って知ってる中に一人しかいないし!!

「悪い退いてくれ!」

騒ぎで集まっている社員達をかき分け中心へと向かう。