…ひとりは嫌だ…

怖い…

やだよ…

おばあちゃん…

『良夜…』

不意に声がでた。

けどそれに気づけないくらい感情が錯乱していた。

────ガチャ

「瑠撫戻ったよ。」

と同時に

『ひとりにしないでやだよ。やだやだやだやだ…』

泣きながらブツブツといい始める瑠撫。

「瑠撫!?」

私は良夜がはいってきたのに気づかず、錯乱状態は続く。

「落ち着け!瑠撫!俺だ、良夜だ。」

そこでやっと良夜がそばにいることに気づく。

『良夜ぁ、良夜~』

私は良夜に抱きつき、泣きじゃくる。

「瑠撫…大丈夫。」

取り乱した感情がその優しい声で落ち着いてくる。

『良夜』

ぎゅーーーーっと抱きつきすり寄る。

私の頭を優しくなでて、

「落ち着いたか?」

と目線をあわせて聞いてくる。

私はそれにコクリと頷いた。

「それと瑠撫?さっき声でてたぞ?」

『にゃ?』

ほんとだ…私は声がでてることに気づきおどろく。

今まであんなに出そうとしてもでなかったのに。

「瑠撫?おいで?」

私に良夜はてを伸ばしてきたので、思いっきり抱きついた。

───良夜の腕の中って落ち着くんだ。
一緒に居てくれるだけで幸せな気分になれる。

瑠撫side end