満井家は政党内派閥では代々及川派に所属している。そのためもちろん俺の父である満井正治も及川派だ。

そのため及川家と満井家は、代々切っても切れない深い繋がりを持っている。


「ね、見て!今日のドレスも可愛いでしょ!」


そう言って嬉しそうに顔を緩める実和子に視線を向けると、柔らかいフォルムが印象的なベビーピンクのシフォンドレスが彼女の白い肌に溶けて揺れていた。

髪型は上品な彼女に合わせて、ボリュームを持たせたハーフアップ。


「少し子供っぽいんじゃないか?」


褒めるということが苦手な俺はそう言って実和子から視線を逸らした。