ブーツのヒールを地面に強く打ち付ける。 わざとしている子どもっぽいそんな行為によって カツッ カツッ という軽やかな音がコンクリートにこだます。 一歩一歩進むにつれて、どんどん胸に靄がかかっていく気がした。 「ハハ…。」 ーー自分で決めたことなのに、今更後悔するなんて…。 そんな馬鹿な自分に、乾いた笑い声が口から漏れた。 あー本当に自分馬鹿だ。 馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿!! 私のあほんだら!