たとえ愛なんてなかったとしても

「うーん......、確かに上海や台湾より控え目な子は多いけど、僕たちが思っているような典型的な大和撫子は、今はいないんじゃないかなぁ?」


「いない! いたら俺に紹介してほしいくらいだよ」



僕の言葉に俊輔くんが大きくうなずく。
夢を壊してしまったのか、炎彬くんはとても残念そうだ。


外国のことに関しては、時々なぜかびっくりするくらいに現実以上に美化されていたり、その逆だったり。


どこの国は緩いとか、反対にガードがかたいとか好き勝手に言われているけれど、そんなのは個人差もあるし、それを信じていたら大変なことになる。


お互いにちょっとした誤解はあれど、そこからは和気あいあいとした雰囲気で、思っていたことを話して盛り上がった。



「俺は中国人は恋愛には保守的だと思ってました。
結婚まで、すごく堅そうなイメージが......」


「えー?ないない!
田舎はそうかもしれないけど、上海なんて遊び人ばっかりなんだからー」


「遊び人ばっかり、ってことはないだろ!
何で上海に住んだこともない英俊が分かるんだよ!

結婚となると親の意見もあるから慎重になるけど......、それ以外は日本と変わらないんじゃないか?
みんな自由に恋愛してると思うけど」



そう、こんな感じで途中まではすごく和やかだったんだ。

炎彬くんが焼いてくれた肉を食べながら、楽しく話して。

途中までは......。