たとえ愛なんてなかったとしても

「それなりにー?」


「......もういいだろ!
俺の話は、終わり!

次、炎彬さんどうぞ」



キャシーちゃんから逃げるように、俊輔くんはサイコロを炎彬くんに手渡す。


炎彬くんは焼けたカルビと玉ねぎをみんなの皿に取り分け、さらに第二陣を焼き始めてから、サイコロを振った。



「......最近プライベートで出掛けた異性の名前、だ。

つい最近食事に行ったのは......、まりえって知ってるだろ?
マリマリって呼ばれてる、アイドルの」



その子なら、僕たちも共演したことがあるし、もちろん知ってる。


ただ連絡先も知らないし、ほとんど話したことないけど......いつの間に連絡先交換したんだろ。


色々と質問責めにしたら、日本人と付き合ったことはないけど、日本にきてから何人かと食事には行ったらしい。



「そうなんだー。
炎彬くんは日本の女の子好きなの?」


「まあ。
日本の女は、従順で奥ゆかしくて優しい大和撫子なんだろ?」



......そう?

一体いつの時代のことを言ってるんだというような幻想を語りだし、そんな彼女がほしいという炎彬くん。

僕もこんなことを思っていた時期があったなぁ。