たとえ愛なんてなかったとしても

「ひとつ気になったんだけど、エリックくんのことはもういいの?」
  

「......うん。何考えてるのか分からないんだもん」



微妙な間があったけど、気づかないふりしておいた方がいいの?

あの人が何考えてるのか分からないのは同意だけどね。



「それならいいんだけどね。
というかさー、俊輔くんのこと本当に好きなの?
わざわざキャシーちゃんと争うようなことしなくても、俊輔くんじゃなくて良くない?
ゆずってあげたら?
 
彼氏がほしいなら、紹介するよー?
韓国人でも日本人でも、イケメン揃いの......」



こっちにきて出来た日本人の友達もたくさんいるし、日本にきてる韓流グループの友達もいる。

タイプの人いたらとりもとうか、と言いかけたら、急に大きな声をだしてさえぎられた。



「いらない!
俊輔さんじゃないと、意味ないの!

キャシーがほしがってる俊輔さんじゃなきゃ......!

どうして、私が譲らなきゃいけないの?
キャシーには絶対、負けたくない」



興奮した様子のミヒちゃんの肩を抱いて一端なだめてから、面倒なことになったなぁとこっそり思ってしまう。


好きだから渡したくないとかじゃなくて、もうただの意地の張り合いみたいになってるじゃん。

ミヒちゃんの性格や、今までの経緯を見てればそうなっちゃうのも理解できなくはないけどさ......。  



「じゃあさ、とりあえずキャシーちゃんのことは置いておいて考えてみよう?
もう一回聞くけど、ちゃんと好きなんだよね?」