たとえ愛なんてなかったとしても

しばらくの無言のあと、先に口を開いたのはエリックさんだった。



「同じって、何が」


「私も、養子なんです。

エリックさんの家の詳しい事情は分からないけど。私は小さな頃に孤児院に預けられて、それで小学生の時、今の家に引き取られた。

だけど数年後に、今の家の子供が......私の妹が生まれたんです。
いつも親は妹ばっかりで、私はずっと居場所なんてなかった。

それで......」



そこまで言って、続きが話せなくなる。
あの頃を思い出して、胸がしめつけられるようになったから。

どれだけ謝られても、今さらすりよってきても、絶対に許せないし、忘れられない。


いい成績をとったときも、両親の言うことも聞いて、いい子にしてても。
どれだけ、どれだけがんばっても。

まるで私が見えないようにふるまう親。
妹も優越感を感じたのか、私を無視して。 
 
ねえ、私はここにいるんだよ。
私を見てよ。ってどれだけ言っても、私は家の中でいつも一人だった。


どうして......?養子でも愛されてる子はいるのに。どうして私は愛されないの?


きっと私がいい子じゃないから、可愛くないからだ。だって、妹はパッチリした目で愛敬もある。

綺麗になれば、私もきっと......。


そう思って整形しても、友達と一緒にいても、
彼氏を作ってみても。
いつも私の心は晴れることはなかった。