「相変わらず性格合わないなとか、イラッとすることもあるけどー。

でも自分が大好きな歌をこれだけ気持ちよく歌えるのはメンバーのおかげなんだって、改めて実感すると急に愛しく思えてきたというか......って何いってんだろ。

なんかはずかしいな!こんなに真面目に考えたのも話したのも初めてだよ!」



はずかしーと顔を覆って照れ笑いをする英俊の笑い声を聞いていると、止まっていたはずの涙がまた溢れてきた。


愛を知らずに育ち、愛しかたも分からない。

誰かを恨み、全てを憎んで生きてきた。
いつも誰かのせいにして......。


でもね、本当は私だって誰かを愛し、信じあえる人がほしかった。


それが、ここにはあったんだ。
私には仲間がいたんだ。

たとえ歌っている間だけだったとしても。