たとえ愛なんてなかったとしても

午前六時過ぎ、集合時間よりも早めにロビーに行く。



「おはよー!早いね?」


「おはよう、早く目が覚めたから」



英俊とキャシーがすでに俺より早く来ていたので、挨拶する。

この二人ともなんだかんだで前よりは話すようになった。

キャシーとは顔を合わせればお互いに嫌味を言い合うという......あまり良い関係ではないかもしれないが。



「昨日さー突然停電したからびっくりしたよね?
ゲームして遊んでたのに電気切れたから、焦ったよー」


「停電のお知らせの紙があったでしょ?」


「それらしきものはあったけど、英語分からないもん。
フロントに電話かけても何言ってるのか理解できないしー」



泣き真似をし始めた英俊をかわいそうとキャシーがなぐさめる。

俺の部屋だけじゃなくて、全室停電だったんだよな。



「大変だったな。
まあでも、今時英語ぐらいできないと」


「なに、アンタ英語できるの?
いつも私とエリックが英語担当みたいになってるけど?」



目を細めて横目で俺を見るキャシー。
英俊に対する態度と違いすぎるだろ。

本気で腹の立つ女だ。